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マツダ・デミオ 13S(6速オートマチック仕様車)
Posted: 2014年10月 5日 18:09 インプレッション

今度は6AT。

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結局のところ、このデミオが質感的にもいい出来なのは、そもそも開発当時はカネが無かったとか、そうでなくとも10年以上に渡って上級クラスの血筋が途絶えてしまっていたアテンザと違って、デミオの歴代モデルでの積み重ねであるとか、或いはベリーサみたいな(コンパクトクラスとしての)プレミアムモデルを手がけていたお陰で、Bセグメントというクラスを切り回す経験値が高かったからだったりして。

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で、ATになって何が違うかって言われたら基本的にはミッションくらいしか違わない。

ただ、やっぱり個人的には効率面を抜きにすれば、こういう小排気量クラスでトルコンオートマチックは案外相性が悪いんじゃないかってちょっと思う。

特にSKYACTIVのATの場合はロックアップ率を高くすることで効率とともに直結感の高いドライブフィールを実現した・・・となっているけれども、結局通常のシフトスケジュールがこの手の多段ミッションにありがちな2000回転辺りでポンポンシフトアップしていく、ごく普通のATのスケジュールになるわけである。

となると、小排気量のNAエンジンだとそもそもの絶対的なトルクが小さい領域を多用することになる。

つまり、そういう点で如何に6つギアがあったとしても、どうしても加速時には「ギアが合わない」領域に長くエンジン回転が留まってしまうパターンが街中では多くなってしまうので、ドライバビリティという点では、即座に最適なギア比に変速できるCVTや、或いはトルコンのスリップも有効に活用できる従来のATと比べると、どうしてももっさりとした印象がかなり強くなっていると思う。

勿論、このガソリンATのギアレシオを見てみると、実はアクセラの2リッターと同等程度のハイギアリングとなり、これはCVTだとこのクラスでも常識的なギアリングではあるけれども、先にも述べたとおり変速に自在性のあるCVTではともかく、ATだとやや苦しいのではないか。

実際、車重的によりアンダーパワー感の強くなるアクセラの1.5リッターは、これよりもかなりローギアリングにセッティングされていて尚デミオよりも更にもっさりとした印象のドライブフィールとなる。

MTと比較しても、ギアリング的にはMTはATよりも1割ほどローギアリングなギアレシオとなる他、やっぱり人間が全ての変速を掌るわけであるから、軽快感という点では一枚も二枚も上である。

***
しかし、であるからして、じゃあMモード(マニュアルモード)を使ってあげるとどうか、というと、流石にマニュアルモードを使って3000回転辺り以上を常用すると元気に走ってくれる。

しかしながら、やっぱり変速する一瞬に当たり前だけど曖昧な感じが残るというか、こういうのがラバーバンドフィールっていうんだろうなぁっていう間延び感があるんだよね。
恐らくコレは直結領域の広いダイレクト感との落差の大きさゆえだと思うんだけど。

この手のマニュアルモードミッションとしては、シフトアップもシフトダウンもスムーズで速い方だとは思うけど。

スポーツモードについては、実にスポーツモードである(爆

でも面白いことに、最近の車なんだから電スロの割にはスロットルのチューニングは一切変わらないようで、ワイヤースロットルを使っていた時代のようなシフトスケジュールのみが変化するタイプである。

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エンジン的には、アクセラの1.5リッターみたいに(あれトルクカーブ見てると、モロに3000回転からトルクが一気に立ち上がる特性なのな)ある領域から突然パワーが出てくるということもなく、全体的にフラットトルク・排気量なりのパワーと思ふ。

でも、これがATだと高いギア比と相まって結構アンダーパワー感につながっているというか・・・・。

MTで感じた濃密さが薄くなるよね。

***
足回りはなんだろう、MTよりも更にいいような気がする。

最近はMT=スポーツというイメージが強いけれども、SKYACTIV世代のマツダ車ではもう一度MT車を日々の生活に寄り添う選択肢の一つとして設定しているから、MTだからといって足が硬いとかは無いはずである。

確かにATとなるとガソリンでは概ね30kgほどウェイトが重くなる。

だからこの重さのお陰かもしれないけれども、MTよりもさらにしっとりしなやかな感じが出ていて、これは最近の欧州車にも通じるフィーリングなんだよね。

最近の欧州車というのはむしろストローク感を重視したセッティングがなされているので、言うなれば一発目のアタリはむしろ柔らかめに感じる車が結構多い。

それと同じようなところにアジャストしているんだ、コレ。

ただ、結局そういうドライブトレーンの性格の違いが結構明瞭で、圧倒的なバランス感覚を持っていたMT車と比べると、ちょっとエンジン回りと足回りの印象が切り離された感じがあって、いい車だけど足回りの印象が圧倒的に残る感じ、でもある。

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ところでドラポジを弄っていて思ったのだけれども、この車アテンザよりさらにポジション下がってないかコレ。

ステアリングコラムの位置は、何気にチルトステアの角度とかを見ているとアテンザより高い位置にあるようだから、相対的にシートポジションが低く見えるだけかもしれないが。

でも流石によくよく見てみるとシートの造りを奢ったせいかカップルディスタンスが結構狭かったりして、5ナンバーという空間の制約というか、案外デザインのしわ寄せが来てるんじゃないかって部分はあるみたいね。

まあ、車の広さ感っていうのは、案外シートの出来に左右されるともいうから、良いシートを奢った車は小さくともあまり狭く感じないというパターンにはまってるのかも。

あと何気にセンターアームレストが無いのが乗り込む時に気になるような・・・。
(どうも無意識に乗り込むときにアームレストで身体を支えているようだ)

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内装の質感という意味ではやはりLパッケージ、白皮仕様の強いコントラストと革のテクスチャーを有効に使った質感のインパクトの強いこの車だけど、通常の13Sでは正直あまり他車と較べて秀でている感じは個人的には受けない。

まあこれは黒一色となる大変ありがちなコーディネートと、インパネフィニッシャーが通常のプラスチック加飾になるのが主要因だと思うのだが、このグレードになると流石にアテンザ辺りとは細かい部分で明確に質感の差を感じてしまう。
あと黒は質感の悪さを覆い隠す効果もあるので、ここは質感に訴えかける車を目指すのであれば、もう一寸標準グレードの方でもカラーコーディネートを頑張っていただきたかった。

あと、クラシカルな印象を受ける丸型のエアコン吹き出し口はおしゃれだと思うけど、ちょっと風量切り替えのダイヤルが使いにくいと思った。
(展示車でとても気になったのでくりくり弄ってた)

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マツダ・デミオ 13S(5速マニュアル仕様車)
Posted: 2014年10月 4日 17:08 インプレッション

DJ_demio_003.jpg

近くに偶然試乗車が1台だけありましてね。ええ。

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見た感じは先日見たまんまではあるのですけれども、なかなかビックリな出来ですよ、コレ。

こう、足回りとドライブトレーンを個々で見ると「とっても最近のマツダ車」なんですけれども、これが渾然一体となると、素晴らしく濃縮された乗り味の良さに繋がっているというか、正直アクセラよりいいんじゃね。

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エンジン自体は先代からのキャリーオーバー・P3-VPS型。

しかしSKYACTIV-G特有の超高圧縮比設計、特に先代の圧縮比14や或いはアクセラ・アテンザとかの13とかいうのは、やはり日本のレギュラーガスで回すには無理があるのか、高負荷領域ではかなりノッキングに配慮したチューニングになっていたらしく、新型のデミオではエンジン自体は同じもののそれらへの対策・最適化も兼ねてか圧縮比が12に引き下げられている。

とはいえパワー的に見ると1割ほど最高出力は引き上げられている。

IMG_1454.JPGさて。

小排気量のMTということもあって、気難しいところもあるのかと言われると、全くそうではなく、下からトルクがしっかりとあり、しかもリニアリティ・フレキシビリティに極めて優れた反応を見せてくれるので、これMTで乗るのがすごく楽しい車なんですね。

クラッチワークの易しさなんかはディーゼル並みだし、シフトフィーリングもフリクション感は全くなく、かつ節度感・剛性感にも優れていて非常に良い。

とにかく、街中で適度に操ってる感があるギア比のチョイスが絶妙で、やはり街中で十二分な機動性を見せる小気味の良いエンジンとも合わせてとにかく「走っている」という満足度が高い。

「軽快」という言葉がこの車ほど似合う走りをする車はそうはない。

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足回りはアクセラをさらに熟成したような、車格からすれば重厚とも言えるもの。

この辺りはこの世代の車に共通したところで、低速域でのストローク感はやや少なめで、ある程度は路面状況に合わせて車体が上下する感じはある、けれども入力自体はしっかり受け止めてくれるし、さらにダンパーの伸び側の減衰もしっかり効いた感じになったので、結果的にフラット感が増して非常にしっかりした印象となっている。

これがもう少し距離を乗ったりとか、或いは高速とかに乗れたならもっと良くなりそうなそんな印象で、もしかしたら最近のマツダの中で高速・長距離走行が一番得意な車ってこれだったりして。

ただハンドリングの面で言うと、相変わらずパワステは異様に軽い。これもたぶん現世代の車の中では一番軽い。
そしてセルフアライニングトルクにやや乏しい、妙に抵抗感無くクルクル回るタイプである。

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で、そういう要素が混ざり合うと、これがなんとも言えないドライビングプレジャーになると。

個々の要素で優れている車は他にもたくさんあるけれども、トータルバランスでここまで絶妙に各種の要素が絡み合った車というと、これがなかなか無い。

こう、コンパクトカーという軽快感・身の丈感を存分に感じるのに、それよりも上のクラスの質感も兼ね備えている不思議な感覚。

乗ってて自然と笑みが溢れる、大変よい車です。

MTに乗れるのなら、この車は買って全く損はない、いやぜひ乗るべき。
正直、純粋に車の出来だけで評価するなら、ディーゼルと迷うレベルじゃのー。

IMG_1461.JPG

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トヨタ・カローラフィールダー ハイブリッド
Posted: 2014年10月 1日 23:06 インプレッション

1933090862_13.jpg面白い車がやってまいりましたので。

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正直なところ、見た目・或いはパッと乗った感じは普通のカローラフィールダーと全く変わりません。

以上(爆

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とりあえずドライブフィールなのです。

カローラハイブリッドはアクア(先代までのプリウス)と共通のハイブリッドシステムを使っておりますので、1NZ(-FXE)+ハイブリッドシステムという形になります。

絶対的な動力性能では、低速〜中速域はモータートルクの恩恵がありますから、標準の1.5リッターモデルと同等以上のトルク感がありますけれども、アクセルを深く踏み込んだ時の絶対的なパワー感は正直かなり悲しいですね、1.3リッターモデルと同等程度のパワーなんじゃないでしょうか。

一応システム総出力は100馬力相当となっていますから、通常の1.5リッターモデルともそう差はあるわけではないのですが、トヨタのハイブリッドは基本的に電気自動車に近い性格の持ち主でありますから、高速域のエンジンパワーを主体にして支えないといけない領域でのトルク不足であるとか、トランスミッションに相当する機構が実質存在しないことが大きいのではないかと。

この辺り、1.5リッター車はSレンジ・Bレンジ辺りを上手く駆使して乗ってあげるとかなりの動力性能がありますからねえ。

***
ところで、何故かカローラハイブリッドにはレクサスLS以来の常設のタコメーター(モード切り替えで表示できる車は除く)が装備されるのですが、これの挙動を見ている限り、トヨタのハイブリッドって基本的な制御アルゴリズムはたぶんプリウスからレクサスLSまで共通なんですね。

エンジンの使い方がレクサスLSと一緒なんだもん。

***
で、燃費の方なのですけれども、これはまずタウンスピード領域ではEV走行率にかなり左右される気がしまうす。

EV率が40%を超えるような状況下ですと軽く30km/lを超えてくるのでありますが、通常のEV率20%前後で市街地〜夜間の流れの速い国道を走った場合の数字は概ね24~25km/l前後に落ち着くようで、EV走行率を如何に高めるか(&如何に電気を回収するか)が燃費向上の大きなキモのようであります。
一応、70km/h弱くらいまで(仕様上は65km/hだったはずだけれども)はEV走行に入りますゆえ。

またモーターアシストの恩恵が薄くなる80km/h以上や定速走行が多くなる領域では通常のカローラ(1.5リッター)との燃費差もかなり詰まってきて、100km/h走行時で大体瞬間燃費換算で10~15%程度のアドバンテージしか得られないような感じがします。

この車の瞬間燃費計はかなり読みづらいので正確な数字はよく分かりませんが、大体メーター読みで100km/h走行時で22~23km/l程度と思われますから(25km/lは超えているようには読めなかった)、これですとこの速度域ではアテンザと大体同等レベルですね。

恐らくですが、絶対に高速に乗らない・80km/h以上もまず出さないというような人にはこの車は究極のエフィシェンシーを提供してくれると思いますが、高速走行の多い人ほどディーゼル車の方が数字的には逆転してくるんじゃないでしょうか。

***
エコモード。

正直なところ、単にパワーが無いだけというような気がいたします(爆

結局、パワーがノーマルと比べて出ていないだけで、エンジンやモーター、或いは回生といった要素の使い方自体はノーマルと全く変わらず、実際比較してみても燃費には差が出ているようには思えない。

加速がまったりする分だけゆっくり走れというのなら、ノーマルモードでゆっくり走ってもこれなら同じだ。

個人的に考えるこういうハイブリッド車のエコモードとは、多少不自然になってでもモーター負担率の向上と回生充電の積極的活用と考えますので、このエコモードはハイブリッドの機構や理念的にむしろトロくなった分だけアクセルを踏んで燃費悪化という悪循環に陥るだけではないかと。

プリウスで一悶着あったせいかもしれませんけれども、回生ブレーキの使い方がかなり消極的に思えるんですよねえ、この車。

***
足回りはハイブリッド化による重量増と低重心化への対応のため、専用チューンだそうで。

これが素晴らしい。

恐らく今年乗った車の中では、乗用車カテゴリーに入る車の中では一番いい。

基本的な走行フィールは多少ゴムっぽい曖昧さが残ってる辺りとか普通のカローラと大差ないような感じでありますけれども、上屋の落ち着きの良さが段違いで、極めて上質な走行フィール。

重心が下がったことによりローリング挙動なんかは明らかにノーマルより減っていると思いますし、或いは元来持ち合わせているスタビリティの良さや、カローラらしいソフトな乗り心地がさらに上質になって受け継がれているわけですから、タウンライドでの快適性は恐らくクラス随一、一クラス上の乗り味ですね、これは。

思えば、同じく乗り味の良かったシビックハイブリッドなんかもハイブリッド化に因るサスペンションチューニングの変更がありましたから、やっぱりこの辺りはしっかりと手当するべきなんですなあ。
(ハイブリッド化により乗り味が悪化していた同じトヨタのレクサスLS、或いはマツダのアクセラなんかはやってないんだろうか?)

***
・・・というわけで、この車は恐らくはこの日本国内を走り回る車としては究極の実用車ではないかと思う次第であります。

どこに乗って行っても間違いのないTPO・水準以上の満足度を提供するホスピタリティ、そしてフィールダーならワゴンの実用性とちょっとしたケレン、そこにハイブリッドの高経済性が加味されるわけですから、これ以上に素晴らしい車は少なくとも日本にはちょっと存在しないわけであります。

というか、トヨタの看板背負ってなくて、格好が多少マシな感じだったらみんなこの車絶賛すると思うよ。ウン。

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マツダ・デミオ 13S(みただけ)
Posted: 2014年9月29日 02:48 インプレッション

だから試乗車はまだ無いんだってヴぁ。

***
元々デミオは先代から普通の屋根の低いハッチバックスタイルとなっており、スペースユーティリティという点では先代どころかそもそも初代・2代目には圧倒的に劣る車である。

ハイト型コンパクトという路線を切り拓き、多数のフォロワーを生み出したモデルでありながら、その路線からは脱却してコンパクトカーとしては王道の路線に転身しているわけである。

現行型はそういう3代目のコンセプトをさらに強力に推し進めたプレミアムコンパクト、らしい。

***
とはいえ、プレミアム化にあたってCX-5から始まる魂動デザインをデミオにも投入してきたわけである。

しかしながら、3ナンバーボディを纏って思うままにそのスタイリングを表現していたアクセラまでとは違って、流石にデミオで5ナンバー枠を飛び出すことは罷りならんわけであり、個人的にはそのデザインよりもパッケージングに注目していたわけである。

曰く、「カッコイイ車がほしい」というのはごく普通の感情であるが、ニポン人の場合、合わせて「広い車がほしい」というある種矛盾した要求を出すことがままにあるわけで、むっちりとしたボディラインがウリの魂動デザインを5ナンバー枠に突っ込むデミオはこの辺りのジレンマをどう解決したのかという点である。

少なくとも、写真で見る限りは内装の質感が極めて高く、これはデザインで狭さを包まれ感とかに転化するパターンだとは思っていたけれども。

***
前席回り。

意外にも5ナンバー車としてごく一般的な空間設計で、包まれ感というようなものはあまり感じず、むしろサイズ相応の広さと言えよう。

まあ幅はBセグとはいえ既に5ナンバーフルサイズ、つまり1695ミリあるので、それなりの余裕も元々あるわけだけど、オーバーフェンダー調の派手なプレスラインをサイドに流す魂動デザインながら、意外とそのデザインに因るキャビンの絞り込みは小さいようである。

あとは元々ハイトスタイルはとうの昔に捨て去ったことは記したけれども、新型は更にドラポジがアクセラ辺りの車とも共通した、この手のコンパクトとしては非常に低いポジションを取るようになったようなので、いわゆる天地の余裕という点でもドラポジで上手くクリアしている感じである。

逆にこの低さ感がダメな人には致命的に狭い車に感じる可能性も高いが?

ちなみに、そういうドラポジを取らせるのだから、概ねアテンザ~アクセラ辺りと座った感じはよく似たような感じになる。

シートなんかはアクセラと同じ?
サポート性やクッションなんかがアクセラと一緒のように感じる。

***
後席回り。

自分が運転席でドラポジ調整をした後の状態で乗っても、広くはないが普通に座れる。
インフィニティQ45辺りと似たような余裕か(かなり混乱を招く表現)

***
カーゴルーム。

個人的に一番注目していたところ。

フィットなんかは天才タマゴの異名に相応しい圧倒的な空間効率を持っているし、逆に趣味性の高いスイフトなんかは見た瞬間から「なんか狭くね?」からの「タイヤ4本乗りません」ってセールス=サンがあっさり言い切るほど狭い。

この辺りは乗用車である以上、そして使える寸法に限りがある以上はキャビンの居住性を重視すると相応にしわ寄せが来る部分であって、ここをうまく設計することは何気にいいクルマづくりの重要なポイントだと思うの。
個人的にはこの辺りはホンダがべらぼうに上手いと思う。N-ONEとかもすごかったし。

そして、それらのライバルと比べると、後席を倒した時のスペースユーティリティは望外に広いと言っても差支えが無いのではないだろうか。

全長も先代と比べてもやや伸びているのだが、この伸び代は基本的にボンネットの延長(主にデザインのため)に充てられたと言われており、キャビンサイズやその空間設計の基本などは先代の寸法を守ることが前提であったというが、流石にフィットよりは狭いにせよ、スイフトみたいに実用性皆無レベルに狭いわけでもなく、この手のハッチバックボディとしては及第点、デザインを考えれば合格点と。

意外とこれ収穫だったりします。

***
エクステリアデザインの印象なんかは、意外と写真で見た印象と変わらない。

結構この辺りはアングルのアヤで実車と写真が違って見える車はあるけれども、この車はそういう意味でのデザインも上手いのか、写した人が上手いのか、変わらないのである。

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マツダ・アクセラセダン ハイブリッドS・Lパッケージ
Posted: 2014年9月28日 20:38 インプレッション

デミオはまだ試乗車無いんですってよ。

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これでアクセラシリーズもドライブトレーンは全部乗ったことになるな。(ミッションの違いは除く)

でも何気にセダンに乗ったのはこれが初めてだったりする。
ハイブリッドはセダンしか設定がないとはいえ、1.5リッターもスポーツだった。

***
とはいえ、じゃあボディの違いで何か大きく違うところはあるのかっちゅーと、さすがにアテンザみたいにボディ形状でプラットフォーム自体が違う(つまりホイールベースが違う)というようなことはなく、むしろ先代までと同様?リヤドアまではセダンもハッチも共通のはずなので、荷室の広さとかボディのシルエット以外には大きく異なる部分は無いはずであり、なんか取ってつけたような、東南アジアチックなトランクが残念な感じのセダンである。

そういう点ではファミリアの血筋を受け継ぐアクセラはハッチバックがメインなんだろうなぁと強く思う。

***
ハイブリッドの味付け・動力性能は概ね2リッターの標準車に合わせた感じだろうか。

トヨタTHS仕込みの大パワーモーターを積んでいるとはいえ、この辺りの低速の走りなんかは望外に穏やかで、おんなじシステムのトヨタやレクサスの上位車種みたいなモータートルクのご利益を期待するとなんか物足りない気はするし、逆にリッター30km走るエコカーとして考えると1.5リッターみたいな、或いは同じドライブトレーンを使うプリウスほどもっさりした感じも無い。

逆に普通に運転している限りでは結構エンジンの介入が多く、スタードダッシュで一瞬モーターのみで静々と発進した次の瞬間にはもうエンジン始動というような感じで、プリウスなんかのイメージで乗っているとエンジンのウエイトが大きく、ずっとエンジンが回っているような感覚になる。

この辺りのバランス感覚は本当に標準の2リッターモデルとほぼ同じポイントに収まっていると感じる。

回生ブレーキと摩擦ブレーキのミキシングなんかも極めて自然である。

故に、ドライブトレーンとしては普通に走るハイブリッドという感じである。
そういう点ではトヨタ系というよりは新世代のホンダハイブリッドに近い性格、と思う。

***
ところでサスの味付け。

個人的にはアクセラはハイブリッドモデルが一番乗り味の点では優れているのではないかと考えていた。

理由は極めて単純で、ハイブリッド化されることでまず上屋の重量が重くなる(=相対的にバネ下が軽くなる)こと、重くなるだけならディーゼルも重いが、ハイブリッドはバッテリーをケツに積むのだからさらに重量バランスが良くなること、この2点を持って恐らくアクセラシリーズ最良の乗り味を実現しているだろう、と予想していたのだ。
ホイールも16インチだし。

ところがである。

確かにフロントタイヤがギャップを越えた時点、或いはハンドルを切って車が曲がり始めたりした時点では、普通のアクセラと乗り味では変わらないのだけれども、ケツがイカン。

後ろがドタバタしているというか、後ろのタイヤが路面のギャップとかを乗り越えた際には結構鋭いハーシュネスを感じるもので、これは他のグレードには無かった部分だな。

だから、妙にふわふわゆらゆらするフロント周りと、相対的に悪い意味での重さを感じるリヤのアンバランスさがとても目立つ車であり、むしろ初期のフルSKYACTIV車のような粗っぽさがこのグレードでは復活してしまっている。

コレは一体どういうことなんだろう・・・。

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マツダ・アクセラスポーツ 15S(6速オートマチック仕様車)
Posted: 2014年9月14日 21:18 インプレッション

アクセラはカローラの代替たり得るか。

つまるところ、魅力的な車と優れている車というのは必ずしもイコールではないので難しい。

外車と日本車が決定的に違うように、正直なところ自動車としてはアクセラの方がカローラより優れているだろうが、実用品としてはカローラの方が優れていると自分は思うからだ。

***
ドラポジ設計はアテンザとほぼ一緒。

見渡す景色も、運転姿勢も、アテンザとほぼ互換する感じで同じように入っていける。

ただ、やっぱり初めて2リッターの方を乗った時にも思ったけれども、アテンザと比べると何が一番違うように感じるかというとシートの作りが一番違っていて、ホールドが甘めで柔らかいクッションというのは乗っていて一番違いを感じるポイントで、アクセラの方がスポーティなように見えて実際のところはアテンザの方が色々と戦闘的という味付けになっているような気がする。

これは実際フレームからアテンザと敢えて違う作りになっているという話だし、先代のアクセラと比べてもややホールド性を落としてあるという話であるので、違いを非常に実感しやすい環境が整っていると思う。

***
全体的なドライビングフィールとしても、「アテンザの弟分」という悲哀が全く無いところは特筆すべき点か。

まあ要するに本当にちょっと乗った限りでは全く同じと言っていいくらい違いを感じないということであるが。

ただ、やっぱり初期のアタリなんかもアテンザと比べてソフトになっているような気がする。
そういう意味でも、やっぱり全体的に方向性としてはマイルドな感じに躾けられているんだろうか。

まあ意外とスポーティというか荒削りというか、上級ではあっても早く出た分だけ熟成は進んでいない感じのするアテンザと比べると、この系統のシャーシのチューニングも熟(こな)れてきたのか、良い意味で万人向けになっていると思う。

この辺り、多少マイレージの進んだ試乗車とはいえ、2500km程度しか走っていない車だったので、5000kmほど走ったら更に違いが明確になるような気はするけど。

***
で、今回乗ってみたのは1.5リッターなわけである。

今のところは日本ではアクセラ専用ユニットとなるSKYACTIV-G 1.5(P5-VPS)である。

***
正直なところ、1.5リッターは鈍い感じがするな。

絶対的なパワー感は数字なりという感じだけれども、タウンスピード領域で周囲の流れに合わせた微妙な速度調整がしたい時、ミリ単位でアクセルコントロールをした時にほとんど車が反応してくれない。
そして発進からグッと加速させてみると3000回転辺りまでのトルク感がやや薄い。

これは排気量的・回転域的にパワーが無いのが当然と見るか、或いはちょっとアクセルを踏んでると突然パワーが出てくるポイントがあるので、エンジンの特性(ミラーサイクル〜オットーサイクルのトルク差?)なのかはわからないけれども、エンジンの方はどちらかというと回してナンボという雰囲気を感じる。

そういうエンジンの特性にプラスしてミッションも悪さをしてる気がするな。
つまり6速とはいえ有段ミッションになることでCVTのような適切なギアの選択ができなくなってること、或いはSKYACTIVのAT、つまりほぼ常時ロックアップをするという制御の関係上、加速時だけでもトルコンのスリップを使ってエンジントルクを補助するというような効果も捨てているわけであるから、パワーのごまかしも効かなくなっている。

それでも現状より1個下のギアを使うようなシフトスケジュールなら問題なかったと思うのだけれども、その辺りの考え方はまあフツーのATと同じですな。基本的に回転抑えめ。

この辺りは2リッターだと排気量分のトルクでカバーできるけれども、1.5だとトルク不足で微妙なアクセルワークに対して車がほとんど反応を示してくれない、という状況に繋がっているのではないか。

現行型が出た時、1.5リッターは最近の車としては異様にギアが低かったのを訝しんだものだけれども、これはせめてものドライバビリティ対策だったのかなぁ。

この辺り、カローラだとCVTのおかげなのかスロットル設定のお陰なのか、普通に、適度に加速してくれるポイントであるので、アクセラって基本的な性格が基本的に高速向きで、意外と日本国内を走り回るには向いていないんじゃないか、と思う点があるのである。

***
そういう点から考えると、車としてのバランスは2リッター、或いはハイブリッドの方がこの車はいいような気がする。
大は小を兼ねる発想というか、結局タウンスピードレベルでの鈍さが気になる。
或いは今度のデミオに載る1.5リッターのディーゼルが追加されるのを期待するか。

悩ましい車だ。

***
ところでマツダコネクトって大丈夫なのかなー。

みんな不具合多いって言ってるし、実際自分が乗った時もナビは正常動作してるところを一度も見たことないのだけど(爆

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スバル・WRX S4 2.0GTアイサイト
Posted: 2014年9月 6日 21:26 インプレッション

wrx_s4_001.jpg

メーカー的にはSTIとS4って商売上は別車種扱いなのか。

***
「S4」の方はCVT専用車かつエンジンもレヴォーグなどと同じFA20になるということで、レヴォーグセダンなのかというと、やっぱり中身は違うらしい。

主に角度とか。

ホイールが黒い方がGT-Sだと思ったら逆だった。

でもこれってSTIの方も標準車のメッシュホイールの方が高そうに見えて、そっちの方がオプションのいいホイールだろうと思ったら逆だったりしてね。

この辺りのセンスはよく分からん。

***
実際のところ、乗ってみて確かにボディなんかはSTIと同じで普通の車よりは硬いんじゃないかなぁって印象は受けるんだけれども、S4のGTとなるとSTIのタイプSとは少なくとも足回りもまるで別物になるので、正直なところそういったところの乗り味はまるで別の車である。

ビルシュタインさえ入らないわけだから。

結局、そこのところの差が大きくて、基本的にこのグレードでのWRXはよく出来た国産スポーツセダンである。

というのも、足回りのセッティングがビルシュタインではないにせよ伸びはそれなりに抑えられていてフラット感はあるけれども凡庸なセッティングに落ち着いているのも然り、STIタイプSだと結構音振対策の方は割り切られていて、フロントロアアームにピロボールジョイントを奢っていたりする。

やっぱりその辺りからなのか、STIはイマドキの量産車でありながら金属が軋むような音が伝わってきたりするし、当然細かい振動なんかは吸収してくれないので、そういう意味ではやや粗っぽいところも当然感じられる。

しかしその分路面からのインフォメーションが多く、また足回りが良く動いてくれるのが手に取るように分かるし、勿論セッティングそのものも良く煮詰められているので、結果的にトータルで見た時のスムースさという点ではSTIは極めて上質な車だと考えるのである。

が、S4のこれはそういう凝った部品は使われていないので、そういう意味での曖昧さ、或いはゴムの上に乗ったようなソフトさというのがあるから、STIよりはマイルドという意味では万人に向いているし、この車だけしか(WRXを)知らないならそれはそれで幸せになれるとは思う。

たぶん、プラットフォームやドライブトレーンが共通のレヴォーグ2リッターと比べても、同じように見えてボディなんかが強い分だけ良い車に感じるだろう。

逆を言えば思っているよりはインフォメーションが薄いので、そういったところでちゃんと足回りが仕事をしているのか?というのがイマイチ掴みきれないし、特に入力の最初の一発目の鋭い当たりのところをかなりゴムで抑えてるような、そういう意味で乗り味としてはやや生硬い印象が強くて、よりスムースなのか?と問われると、それはS4ではなくSTIの方に軍配を上げるのである。

セールスさんはS4はBMWとかアウディと勝負する車だ、とは言ってたけど、これじゃあ乗り味も、デザインも、まあ真っ直ぐくらいは勝てるかもしれんが、全く国産車の域を脱していないので、それらの車に興味がある人間は靡いてくれないだろうね。

でも、S4でもGT-S、つまりビルシュタインを使うグレードになるとSTIと同じ足回りにグレードアップされたりするので、GT-Sならばもうちょっといい感じになるんだろうか。

S4だとBBSまでは付いてこないけどね。

***
ドライブトレーン、FA20+CVTはさすがにレヴォーグのFB16ほどは下品なセッティングにはなっておらず、というかあのパワーであんなスイッチみたいなスロットル特性だと危なっかしくて乗ってられないので当然だが、フツーである。

初めてこの組み合わせが出てきたレガシィなんかと比べるとそれでもやや過敏方向に振れている気はするが、車の性格なんかを考えれば当然許容範囲。

しかしターボ車にブーストメーターが付いてると面白いな!

この車だとブーストが0.5kgを超えた辺りから弾けるように加速が始まり、CVTだからその加速感がずーっと続くわけである。

かつてY34のエクストロイドCVTなんかも滑らかで強烈な加速感が続くところが絶賛されていたけれども、こういう感じだったんだろうか。

これはこれで、円熟の極みかつピュアスポーツの典型みたいなEJ20+MTとは違う楽しみがあると言える。

でもピークホールドで1.5kg出てるみたいだけど、そこまで試乗車で踏んだ人間が居るのか(w

***
もしこの車がそういう外車のプレミアムモデルなんかとガチ勝負したいなら考え方が逆なのさ。

標準グレードは要らん。

なんせ、下にレヴォーグ・インプレッサといったモデルが実質的に同一車種として控えているわけであるから、BMWのM、アウディのS、メルセデスのAMGみたいに、WRXはWRXでどっしりと構えていればいいのだ。

それこそ、STIタイプSをベースに豪華仕様とかスパルタン仕様を派出させるのが正解であって、こんな半端なグレード作ったって誰も得しないと思うんだけどなぁ。

***
でも、そういうプレミアムモデルにこの車を昇華させるっていうことは、当然にして微に入り細に入り、従来のお客さんは見なかったところまで見られるということであるから、STIの時にも触れたけど、ランエボがその辺り一歩先にそういう領分に踏み込んではみたけど思い切り玉砕したように、「この車で」そういう世界に踏み込むのは無謀、つまりこのレベルに合わせるのが無難、ってところなのかなぁ。

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トヨタ・ランドクルーザー70
Posted: 2014年8月31日 00:15 インプレッション

地元にたった2台だけ(ちなみにバンとピックアップ1台ずつ)という70の展示車。

期間限定車で売れているという喜ばしい報告も入ってきているので、見れるうちに拝んでおく。

ちなみにもうナンバー付いてるので実は試乗車・・・だそうだけど、今は注目度が高すぎて試乗に出せる状況じゃないらしい。仕方ないね。
(実際同じ日にフェアやってて、WRXはそんな見に来てる客は居ない感じだったのに、ランクルは常に数組周囲に張り付いてる感じだった)

最も、落ち着いた頃合いを見計らって、どうしてもすぐに欲しい御仁に早々に引き取られそうでもある(両方ともウインチ・デフロック付き!)ので、果たしていつまでコマーシャルカーとして残っているかは定かではない。

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とにかく背が高い。

ピックアップの方はもうよじ登るようにしないと乗れないくらい高い。
バンはタイヤサイズの違いで3センチ車高が低いんだが、乗りにくいのは同じにせよピックアップよりはマシ。
3センチ違うだけでもこうも違うのか・・・。

キャブオーバー車を除けばイマドキこんな乗降性の悪い車はない・・・と思ったけど、良く考えたら平成26年式なだけで30年前からタイムスリップしてきた車である。

現代のフレンドリーな車と、古き良き時代の作業車を比べるのは間違っている。

でも似たような時代の車でも昔のパジェロなんかはステップは欲しいにせよこんな乗りにくかった記憶はない。
ジムニーなんかはイマドキ?の車らしくラダーフレームのクロカンなのに床の高さ・シートの高さが適切過ぎて素晴らしく乗降性が良い。

そして如何にもクロカンという感じの、高い床を更に輪をかけて高く感じさせる超アップライトポジションで鼻の先までしっかり見える視界の良さ。なんとも乗りやすそうである。
でも最小回転半径はピックアップだと7m超えるけど(笑

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しかしV型エンジンを積むためにリファインされたフロントマスクはともかくとして、それ以外の部分、細かいパーツは昔のまんまっぽくて、ドアノブなんかは妙に華奢で懐かしい感じである。

ボヨヨ〜ンと閉まって妙に半ドアになりやすいドア(特にピックアップの方が顕著だった)もそういう「古さ」のせいなんだろうか。
まあ最近の車の「バフッ」と剛性感高く閉まるドアとはまるで正反対である。

そして、足をかけてくださいと言わんばかりのフロントバンパーも素敵。
トヨタ純正ビルトインウインチも久しぶりに見た。

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とりあえず、ものすごく売れてるらしいので、ヘタするともう年度内納車も厳しいレベルという噂まで伝わってきている。

最も、期間限定であって台数限定ではなく、そして目標月200台だからといって10ヶ月だから2000台で打ち止めというわけでもない(その気になれば海外向けの割り当てをちょっと日本向けに振ればよいのだ)から、受注は受けれるだけ受けるだろうし、本当にヤバそうなら増産しそうだけどw

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でも、この車は普通に乗っても面白くない車だろうから、果たして敢えて試乗するべきかは悩むところである。

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むしろ屋内にあった200のZXの方が(ry

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ファーストカーに200、セカンドに70とか欲しいよね。

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スバル・WRX STI タイプS
Posted: 2014年8月30日 21:35 インプレッション

目を閉じて乗れるなら究極のグランツーリスモ。

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相変わらず、戦闘的な見た目に反してジェントリーなグランツーリスモで、このクラスの車の中ではダントツで優れた素性を持つ車と言えよう。

正直なところ、この車はフルノーマルが一番よい状態と思うし、弄ってこの良さを消してしまうのは大変もったいないと思う。

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ただまあそれを許してくれない見た目の質感の低さはなんとかせいと思うんだな。

エクステリアに関して言えば元々ハッチバックが基本だったところに無理やりセダンを追加したせいで東南アジア向けの安セダンに羽根を付けたものだった先代と比べれば、セダンの方もちゃんとデザインし直した今回はマトモなスタイリングにはなったし、以前よりは厳つい感じも薄くなって万人が乗っても恥ずかしい感じも薄くなった。

けれども、やっぱりレヴォーグのカーゴスペースを切ってトランクを付けたもの感・或いは常にユニホームを着てるような緊張感があって、羽根がないとちょっと格好悪いし、何分のんびり走るにはまだ厳つすぎる。
そもそもずんぐりむっくり過ぎて18インチ履いてるはずなのに16インチくらいに見えるっていう。

インテリアもレヴォーグとかインプレッサ辺りと全く変わってなくて、その辺りの仕立てが250万の車と一緒なわけである。

いや、デザインは一緒でも構わんと思うのだが(実際外車だってMやSが付く車だってベース車とデザインは一緒だ)、コーディネートとかでもうちょっと上手くやれるはずなのにまだスバルはその域に達していないと見るべきなんだろうなぁ。

装備的に見れば何故かパワーシートが付いてたり、オートライト・オートワイパーがあったり、左右独立エアコンだったり、400万クラスの上級車としてもやっていける装備があるんだが、それよりもおもちゃみたいなMIDの方が悪目立ちしていたりして、それが付いてるように思えないっていう。

だからスバルも思い切ってもうちょっとあざとく演出すればいいと思うし、実際走りの上質さを見れば高級装備を取り揃えて、これみよがしに高級車顔して、アウディSシリーズみたいに振る舞ってもいいと思うんだが。

そうじゃないと、敢えてWRXと車名を変える意味合いも薄く、どうしてもものすごく速いインプレッサ、もしくはレヴォーグセダンていう印象を拭うことが出来ないんじゃないかって。

ただ、この手の車でそれなりに上級感にも配慮して・・・というとランエボXが既にそれをやっていて、快適装備も充実させて500万オーバーのグレードとかも選べるんだが、その辺りが全くアピールになってなかった辺り、この辺りのラリーカー上がりのスポーツモデルって難しいのかもしれない。

まあ実際、同じくラリーの雄的存在だったアウディはプレミアムカーとして脱皮するにあたって、体育会系ムキムキマッチョメンなイメージは捨て去っているわけで。

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メカニズムの面で言えば、STIの方は何故か古式ゆかしいEJ20のままである。
(S4の方はFA20になった)

とはいえ上まで綺麗に回る回転フィール、ターボの存在を感じさせないレスポンシブなブーストの立ち上がりはそのままに、以前はちょっと苦しかった低速も改善されていて、そのエンジンの仕上がりは円熟の極みと言えるんじゃないだろうか。

このエンジンは全開加速のパワーフィールだけじゃなくて、街中でもドライバーの意志に応える素直さ、そして全開を踏まなくても分かるドライバビリティを是非味わっていただきたい。

そして相変わらず排気音はこういうスポーツモデルなのに敢えて抑え込んである。
この辺りの見識もWRXって面白いところだと思う。

でも勘で変速してると常用回転域が2000〜3000回転くらいになり、街中でも簡単に5速6速まで入ってしまうギア比も相変わらずなんで、この辺りはちょっともったいない気もするけれども、スポーツモデルを名乗るならこれは外せないか。

ただシフトフィールは・・・前はこんなんだったっけ。

シフトストロークは詰められていてクイックではあるんだけど、なんかワイヤー感の強い渋く曖昧なフィーリングで、果たしてこれはシフトレバーの遊びなのかゲートをちゃんとなぞっているのか分かりづらくて、ギアポジションを間違いそうな感じで操作しにくいんですよ。

これは大きな欠点かなぁって。

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足回りはすごいねこれ。

前もすごかったけど、今度のはもっといい。

なにしろストロークがバッチリ出てるので、硬いけれども乗り心地が良いという、良い足回りのお手本のようなセッティングだ。

とにかく、路面のアンジュレーションとかを足回りがしっかり縮んで吸収し、そのリバウンドはがっちりと抑えこんである。
日本車はこれができてない車が多いんだよね。

流石に微細な入力に対してはゴムとかが硬いんだろうなぁっていうゴツゴツ感やキシミを消しきれてないけれども、これはまあ致し方がないところだろう。
けれども、ハーシュネスとして伝わる部分は完璧に躾けられているので、不快な部分は一切無いのである。

もちろん、タイプSだったからビルシュタイン×BBSっていう元々素性の良い部品を使っていることもあるけれども(ところでホイールデザインはRI-Dにそっくりだ)、少なくともレヴォーグ辺りとかだと「良いんだろうけど・・・」とちょっと納得がいかない部分の答えを完璧に出している。

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ドラポジ設計で言えば良くも悪くもインプレッサ・レヴォーグ辺りのまんまなので、すぽーちーな感じを期待するとなんだかカローラに乗っているようなまったりとしたドラポジになる。
この辺りはプラットフォームを共用する限界か。

あと、パワステの味付けがあんまり良くないね!

ほとんどの速度域でゴムを捻るような不自然な「渋い」重さで、操作性が悪いんだな。

単に重くするだけならアシストをしないだけの方がいいと思うし、もっと軽くても正確性の高いハンドリングはできると思うんだが、これは。

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だから、この車が売れる・売れないで言えばすごく難しい。

良い車なんだが、良いを見出す方向性によって、この車の魅力が大きく変わって見えるっていう。

だからラリーに出ず、そしてここまで上質な「走り」をするのなら、見た目もそれ相応に上質である方が自分的にはこの車としては好ましい方向性だと思うのね。

まあ、基本ボディをインプレッサとかと共用している以上は何分にも限界があるんだろうけれども、ある意味ではこういう派出車種的プレミアムカーだとライバルも一緒なので、もうちょい400万の車らしい頑張りが欲しかったというか。

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ハーフスロットル高性能
Posted: 2014年8月 3日 02:12 インプレッション

ロゴ・・・いいよね!(エンジンだけ)

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5年ぶりくらいにホンダのロゴに乗った。

つーてもこの車が代車で来るパターンは家族の車(ホンダの方)での話なんだが(エアコンが死んだらしい)、相変わらずロゴのD13Bエンジンのスウィートな低速トルクには惚れ惚れするのである。

なに?シャーシがへちょいから速く感じるだけだって?

まあそれもあるかなって思ったけど、ロゴって途中のマイチェンでボディに大幅な改良が入って100kg近く(!)車重が増えた車で、それ以降の車は別物のように進化しているのだという。

実際前期型(グリルがないやつ)はマジで足回りはへろへろでどこすっ飛んでくか分からないような車なんだけど、今回来てるのは中期型(薄いグリルが付いたやつ)。

このモデルでも前期型と比べるとボディに補強が入っているらしく、なるほど以前の印象と比べるとシャーシもしっかりしており普通に走れる(10万km以上走ってるのに)。

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とはいえ、ロゴのエンジンのおいしいとこは大体3000回転過ぎくらいまでで、しかもアクセルもガバガバなので、運転が乱暴な人が乗るとスカな高回転とアクセル半分も踏んだら全開になってしまう素敵なスロットルのお陰でトロい車に感じるだろうけど(きっとあのスロットルチューンはCVTと合わせることが前提なんだろう)、ホントに低速トルクだけはこの車は本物。

この時代のコンパクトカーらしく、ミッションはAT・CVT・MTと揃っているのだけれども、このエンジンはMTかCVTで低回転高負荷でしばき倒すのが最もこの車を美味しく味わうポイントだと思うのです。

ATで乗るのが一番もったいない(3速だし)。

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この潔く高回転を捨て去った設計は現在のダウンサイジングコンセプトに通じる・・・と言いたいが、エンジニアの方々にとってはこういう低速特化エンジンというのはレーシングエンジンと並ぶくらい魅惑の存在らしくて、別にホンダに限らず80年代のBMWのイータエンジンとか時々チャレンジされてて、その度に玄人筋からは絶賛されるけど、その存在が注目されるに連れて「でも回して楽しくないよね」という無粋な声に押されて残念なコトになってしまう・・・の繰り返し。

ダウンサイジングコンセプトというのはそういう何度かやってきた波の中の最新のものである。

でもぶっちゃけ、結局DOHCになってしまったゴルフ7や妙に馬力もあるレヴォーグを見てるとダウンサイジングターボもかなりそういう意味ではヤバイと思う(将来性が)

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このロゴのエンジンのコンセプトは初代フィットに受け継がれ、実際初代の1.3リッターはロゴ譲りの極太低速トルクとCVTの素晴らしいマッチングでこういうタイプの車の理想を体現する車だったのだけど、やっぱり皆さんカタログの数字しか見ないのか、改良の度にだんだん特性が高回転寄りになっていって、新しいほどカタログスペックは立派になるけど走り自体は平凡な車に・・・。

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